わだばこおもう~つがらーの雑記ブログ~

日々の生活で思うことを綴る雑記ブログ。アニメやアニソン、ニュースの話題が多め

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教育と自主性

【あなたは“教育”をしていない】

【あんたは彼らに「よーいドン」を言う義務がある。スタート地点を教えて、向かう方角を教えて、「よーいドン」で背中を押してやる。子供ってのはそれがあって初めてどこまでだって行けるんだろう。】


【ほっとくことが自主性を養うことにはならない。】

 

出典

  • アニメ:ALL OUT!! 第8話 
  • 製作:神高ラグビー部
  • 漫画:ALL OUT!! 第4巻
  • 作者:雨瀬シオリ
  • 発言者:籠 信吾(こもり しんご:神奈川高校ラグビー部コーチ)

 

 

アニメ・シーンの概要

 2019年9月~11月にかけてアジア初開催となり、日本人の多くが熱狂し、大成功で終了したラグビーワールドカップ。これを機に初めてラグビーを観戦した人も多かったことでしょう。ALL OUT!!は高校ラグビーを題材とした漫画が原作で、2016年にアニメ化されました。なお、原作の漫画も今年の2月の単行本17巻が最終巻となり、完結しています。


 指導者不在で3年生が自分なりに勉強しながら何とか活動していた神奈川高校(神高)ラグビー部に、主人公(祇園 健次)からの連絡を機に赴任した元日本代表フルバック、籠さんがコーチとして正式に就任するのを許してもらうため、顧問の吉田先生のところに挨拶に行った際に、吉田先生に言った言葉です。

 吉田先生はもともとラグビー経験がない状態で顧問となり、紆余曲折あってしばらく部活に顔を出すこともしなくなってしまっており、ラグビー部の現状を把握していませんでした。それに対して籠さんは「教育をしていない」と言い放ちます。それに対して顧問としてやるべきことはやり、生徒の自主性を重んじているという旨を吉田先生は言い返したものの、それに対して籠さんは上記のようにその言葉の意図を話します。

 

つがらーの思うこと

 ALL OUT!!はアニメを見て好きになり原作漫画も購入してしまったお気に入り作品の一つです。アニメも漫画もクオリティが高く、描くのが大変そうなラグビーの試合の様子も躍動的に描かれています

 今回ご紹介したこの言葉は教師には耳が痛い言葉であり、まして教育の専門家である教師が部外者からいきなり「教育をしていない」なんていわれたら怒るのも当然ですね。実は「ほっとくことが~」の前にも少しだけ台詞がありますが、これはこの台詞に至るまでの神高ラグビー部の様子を知らないとピンとこないので引用していません。指導者不在で自分たちなりに頑張りながらも、心の底では指導者を欲し、もがいていた部員達を見たからこそ、その子供たちを思って籠コーチが放った言葉です。

 目指す方向を明確に示し、それを行うために背中を押す。子供に対しては言葉にある通り非常に大事だと思いますが、実は大人に対しても時には重要なのではないかと個人的には思うのです。たとえ大人になっても新入社員であったり、配置換えで新しく部署に来た人というのは、そこでの勝手もルールもわからないはずです。そうでなくても、やったことのない新たな仕事に挑戦しなければならなくなった場合は同じようにわからないことだらけです。そういった人に対しては自分がわかることに関しては、最低限目標や手順を示してあげることが、仕事を効率的かつ意欲的にしてもらうためには必要になるのではないかと思います。

 結局、自主性とはスタートできた後、自分で考えた結果として生じるものであって、スタート地点さえどこかわからない状態でただ放置しておくことでは生まれないし、自主性を尊重している事にもならないということでしょう。仮に新しいプロジェクトや発想を引き出すにしても、今わかっていることが何か、何がわかっていないのかなどがわからなければ引き出しようもなく、それを議論するのがすべての始まりになる。でもそれもせずにただ何か捻りだせというのは、丸投げだともいえる気がします。

 確かにヒントを与えすぎたり、答えをすぐに教えては考える力が育つことも、自主性が育つこともない。しかし放置や丸投げによってそれが育つこともまたない。難しいことですが、見守る側、教える立場には示すべきことは何かを考え、見極めながら指示を出していくことが必要ということなのだと思います。そういうことをできる人間になりたいものです。

 

 

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